団☆乱ラン
「……。」
「……。」
無言の車内。
はっきり言って、息苦しい。
隆兄なら、あしらい方も簡単。
ちょっと可愛くて甘えてみればイチコロ。
面白いように思った通りにことが進む。
だけどね
静くんは違う。
いまいち扱い方が分からない。
手玉になんてしようとしたら最後
どんなしっぺ返しが待ち受けているか……
考えただけでも恐ろしい。
『カエル御殿』
その一言から、全く会話は無い。
重苦しい。
息苦しい。
いったいどこに向かっているのか?
腕時計に目を落とすと
6時を指していた。
!?
晩ご飯!
どうするんだ!?
あたしが目を見開いて隣の静くんを振り向くと同時に
「あいつ等は晩飯寿司頼んであるから。」
静くんが言った。
………。
お前の考えていることなんてお見通しだからな?
って…ニヤリと笑っている。
……。
ホントに扱いにくい。
と言うか、あたしには一生無理だな。
やっぱり静くんは分からない。