団☆乱ラン

「だいたいあなたはいつだってそうやって不意打ちばかりなさって…本当にイライラしますわっ!」


「不意打ちじゃないぞ?全てワシの計算のうちじゃ。…のう?檸檬ちゃん?」


又もや猫なで声にやっぱり、笑うしかないよね。

「ははは………。」


「あなたッ!檸檬ちゃんが困っているでしょ?見てごらんなさいなあの頬、引きつっているじゃないですか?」


“ねーぇ”って同意を求められても───


「ははは………。」


ひきつり笑いを繰り返すあたしに、それまで面白がって見ていた静くんが口を開いた。


「─お二人ともいい加減にしないと帰りますよ。」


「「うっ…」」


途端におとなしくなる二人。



た、助かったぁ。


あたしは安堵の吐息を洩らした。
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