団☆乱ラン
叫び声を上げたあたしはお祖父様に駆け寄ろうとしたとたん
「待て。」
犬に命令するみたいに静くんがあたしを制した。
「待たないよ!!だって倒れたんだよ!?・・・あ・・・」
しっかりそう噛み付いてから、後悔した。
振り向かないでもわかる。
ヒシヒシと伝わってくるのは
渦巻く、どす黒いオーラ。
・・・お、鬼。
「ぜ、前言撤回いたしますっ!!!!待ちます、待たせていただきますっ!!」
息も絶え絶え、まくし立てたあたしに
「よし。」
又、犬に命令するみたいにそう言ってから、お祖父様に近づいて行く静くん。
・・・・・。
あたしには、もう見守ることしか許されていない。