団☆乱ラン


がばっと起き上がったお祖父様が、わなわなと体を震わせて大声を上げた。


「檸檬!安心しろ、じじいは無事だ。」


お祖父様の元へと歩み始めようとしたあたしを制するように静くんの声がして


「・・・・。」


鬼静くんの渦巻くオーラに圧倒されてあたしは無意識に後ずさっていた。


一種の自己防衛反応。


長年体に染み付いたあの‘黒オーラ‘からわが身を守るためのもので・・・。


だから勝手に口は動いた。


「お祖父様、もう‘あ~ん‘はしました。お肉美味しかったです。だから、お帰りください。」


そうだ、早く帰ってもらわないと。


だってここは・・・・




















ガラッ・・・




「爽、ちゃんと重ねて置いておくのよ!」


「は~い・・って、檸檬?」


積み重ねた寿司桶を持った爽くんが玄関の前で立っていた。


・・・バット、タイミング。


「た、ただいま。」







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