団☆乱ラン
どうだまいたっか!的な母さんの態度に、目を剥いて怒り露なお祖父様。
「ね?すごいでしょう?セバスチャン!」
嬉しそうにセバスチャンに話しかける母さん。
だけど...
「毬様。...瀬川様のご子息とは..流石に今回はわたくしも賛成致しかねます」
「ええ、そうでしょうとも...って、え!?セバスチャン!?」
「瀬川様..確かに、日本を代表する立派な企業です。ですが...」
「ですが、何よ?いいわ。はっきり言いなさい」
「...」
「い・い・な・さ・い!」
「...はい。では、失礼致します」
そう言っておもむろに母さんの耳元に手を添えて、内緒話をするみたいに何かをごにょごにょ言うと、母さんの顔がみるみる変化していって...
「な、なんですって...」
そう呟いた母さんは、持っていた一升瓶をセバスチャンに無言で渡すと、
「前言撤回!見合いは取りやめよそんな男に可愛い我が子はやれないわ。...気分を害したから、宴も撤回。寝るから。檸檬、昼まで起こさないで」
「う、うん..」
そのまま家の中に消えていった母さん。