団☆乱ラン
「.............---って、逃げられたーーーーーー!!!」
叫ぶお姉ちゃん。
「さすがだな。セバスチャン。姉さんとクソじじいを一度に片付けるなんて」
そんなお姉ちゃんをにやりと笑って、チラ見した静君。
「--やだわ〜このこったら、お祖父様とあたしを一緒にするなんて!---ハッツ!!」
言った瞬間、お姉ちゃんの足が弧を描いて、見事な蹴りが静君の腰に入る。
ドガッツ!!
「ウッ..」
呻いて、地面に倒れこむ静君。
「あ〜〜!すっきりした!あ!あたし、洗い物の途中だった!..さ、洗い物しなくっちゃ!----------セバスチャンには、明日電話しちゃお!」
「...」
口は災いの元。
だけど、あまりにも痛そうな姿を見ていたらさすがに、やり過ぎのような気がしてきた。
お姉ちゃんが家に入ったのを見計らってから、静君に駆け寄る。
「だ、大丈夫!?」
「...大丈夫じゃないかも、しれない」
そう言って、弱弱しくあたしの手を握る。