団☆乱ラン
…いいお天気の清々しい朝にあたしは油断していた──

「おはよう。レモンちゃん。」


「!?」


あたしとならんで歩いていた爽くんがピタッと足を止めた。



「……レモンだって?」


そう呟くと、物凄い速さでパッと振り返って声をかけた相手を睨みつけた。


─速ヤッ!!

例えるなら、タイムサービスの目玉商品を奪い取る主婦の手ぐらい速い!!
(兼業主婦目線………。)





あたしたちの後ろにはニッコリ笑う美少年が立っていた。


王子様スマイル!二ノ宮くん!


「に、二ノ宮くんっ!」






油断大敵だ……そうやってアクシデントは突然やって来た。
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