団☆乱ラン

「ここまで来れば大丈夫。」


ふぅ〜…と一息ついたとき


「檸檬ちゃん?」


声をかけられて恐る恐る振り返った。


「あ、品下(シナモト)さん。」


品下さんはチルド商品を扱う部署のマネージャーさんだ。


「こんにちは。」

ニッコリ笑ってあいさつした。


「いゃあ!いつ見ても可愛いね。」


「どーも……。」


「隆くん。凄いコトになってるでしょ?最近、増えたみたいで…。」


「はい。」


「ちょっと、退(ヒ)くよね?」

そう言って微笑んだ品下さん。


39歳のオジサマは、たれ目をぐっと下げてあたしを見てニッコリとした。

「……………。」


可愛い顔だなぁ……あたしだったら、品下さんも素敵だと思うけどな……?


ま、流石に(キャー〜)は無いけどね。
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