団☆乱ラン
「隆兄…これも、兄弟のためなんだ。堪えてくれ!」
静君がベッドから、隆兄を引きずり出し背中から、羽交い締めにした。
母さんはその様子を満足げに見つめると、残ったあたしと爽くんに向かってボソッと呟いた。
「…アルション…閉店。」
「「!!!!!」」
「隆兄!堪えてくれッ!!」
「隆兄!ごめんッ!!」
あたしたちは右左に別れると隆兄の足を掴んで動きを封じた。
「アッハッハッハッ!!ざまぁないわね?隆くん。さ、覚悟おしっ!!」
……………。
…鬼の高らかな笑い声が響いた。