Short Lovers





う~ん……。

確かに、ファンクラブなんて
古風なものができるのも頷けるかも。


柔らかそうに光りながら
風に遊ばれてる髪の毛。
俗にいう細マッチョな体。

164あるわたしより
10センチは高い身長。

長い脚に、ナチュラルに
かっこよく着こなしてる制服。

…というより、なんだかなんでも似合っちゃいそう。


完璧すぎて
つくりものみたい。


「………はぁ」


思わずため息がでちゃうくらい。今のわたしのため息は、恐らく桃色だったに違いない。


タイスケ君を見つめながらため息をつくと、タイスケ君の形のいい綺麗な眉が若干歪んだ。



わ、わたしこのままじゃ、
ただのミーハーな年上だわ!


調度今、
『彼氏になって下さい』
って言い終わった後。

咄嗟に掴んじゃってた両手を
ぱっと離した。


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