Short Lovers
◆
う~ん……。
確かに、ファンクラブなんて
古風なものができるのも頷けるかも。
柔らかそうに光りながら
風に遊ばれてる髪の毛。
俗にいう細マッチョな体。
164あるわたしより
10センチは高い身長。
長い脚に、ナチュラルに
かっこよく着こなしてる制服。
…というより、なんだかなんでも似合っちゃいそう。
完璧すぎて
つくりものみたい。
「………はぁ」
思わずため息がでちゃうくらい。今のわたしのため息は、恐らく桃色だったに違いない。
タイスケ君を見つめながらため息をつくと、タイスケ君の形のいい綺麗な眉が若干歪んだ。
わ、わたしこのままじゃ、
ただのミーハーな年上だわ!
調度今、
『彼氏になって下さい』
って言い終わった後。
咄嗟に掴んじゃってた両手を
ぱっと離した。