Short Lovers





次の日。


「たーいすーけくーん」


タイスケ君の教室に遊びに来ちゃったわたし。

なんだかわたし、タイスケ君のことが好きみたい。


「なにしてんの」

「あれ?タメ口?」



いかにも嫌そうな顔でわたしの方にやってくる。

ここじゃわたしが目立つから、場所を中等部と高等部を繋ぐ廊下に移動した。


それで。


……タイスケ君は、わたしの話を受けることにしたらしい。



「え、いいの?」

「……まぁ。フリなら」


前髪をくしゃっと握りながらそう言ったこの人に、わたしは身を乗り出す。


どうやらこれは、多分、困ったときの彼のクセらしい。
(困ったときよくするから)


「ありがとう!」

「こちらこそ」


わけがわからずキョトンとするわたしに、悪戯っぽくタイスケ君が微笑む。


「俺も、先輩のこと
 利用させてもらいますから」

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