Short Lovers


「…そんなモテてーの?」

「別にそうじゃないけど」


タイスケ君はさも簡単な問題だと言うかのように、わたしを一瞥して言った。



「そんな人の目気にして
 どーすんだよ」

「別によくね?
 んなの相手が勝手に
 造ったモーソーだろ?」



あまりにあっさり言うから。



「むしろ思いっきり
 崩してやれば」



無邪気に笑うタイスケ君に、不覚にも一瞬、ドキッとしてしまった。



「俺、浦山先輩の
 以外とサバサバしてるとこ
 嫌いじゃないよ」



気にすんな、って言うみたいにわたしの背中を軽く叩いたタイスケ君は、「もう戻るわ」って言って中等部の方に歩いていった。


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