Short Lovers





とりあえず、あそこで話すのもなんだから、人気のない場所にユカちゃんを呼び出した。


……それで一番に思い浮かんだのが校舎裏。


(わたしも頭堅いなぁ…)



思わず苦笑いしながら
ユカちゃんに謝る。


「急にごめんね」


「‥‥平気です」



大きな瞳を曇らせて、今にも泣きそうな顔をするユカちゃん。

別に、しばくとかそうゆうんじゃないんだけどな……υ

やっぱりわたし、
初対面だと印象悪いのかな?


軽くへこむ。

とりあえず、ユカちゃんの出しまくりな警戒心をとこうと、
わたしは努めてにこやかに自己紹介をすることにした。


初めてタイスケ君と
会ったときみたいに―――。



「あのね、三年の浦山愛理
 っていうんだけど――」

「知ってます!」



即答で勢いよく返ってきた返事に、驚いて肩をビクつかせる。

知ってるって……なんで?υ


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