Short Lovers


「知ってます‥‥っ、
 綺麗でモテモテで
 性格もよくて
 鈴みたいに話す

 タイスケの彼女だ、って」



え……。

鈴みたいに話す?
性格もよくて?
わたしが?

そんなこと、初めて言われた…

いや、二度めかな。
タイスケ君とユカちゃんだけ。

やっぱり、似てるよ。



声がでないわたしに、ユカちゃんは、震える声で話し続ける。


「確かにわたし、
 タイスケに
 最近嫌われるようなこと
 しちゃったかもしれない」



そう言うと、ユカちゃんの目はじわじわ潤んできて、大きな雫がボロボロ溢れ始めた。



「冷たい目でみられるしっ
 タイスケは
 わたしの知らない人
 みたいだし‥‥!」



嗚咽まじりに紡がれる言葉に、わたしはいつの間にか聴き入っていた。

そして勝手にほっぺたが緩む。

< 65 / 99 >

この作品をシェア

pagetop