Short Lovers


耐え切れずに、

わたしはつい、ふっ、と声を出して笑ってしまった。



「う、浦山先輩なら‥‥
 綺麗だし性格もいいし
 女のわたしからみても
 すごく素敵だしっ

 タイスケなんか
 じゃなくても
 いいじゃないですかっ」



『なんか』と言われて若干歪む綺麗な眉は相変わらずで。


褒められてさらに緩むわたしのほっぺたを強めにつねると、その手はそのまま宙に浮いて、

ユカちゃんの頭の上に、
優しく、優しく、壊れ物に触れるみたいに、ちょっと臆病に被さった。



撫でる仕草まで
不器用だなんて。



……タイスケ君、やっぱり

わたし、キミが大好きみたい。

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