Short Lovers
「先輩‥‥わたし、多分
タイスケのことがスキです」
ごめんなさい、って小さく謝ったユカちゃんの声に、少しだけ胸が痛んだ。
タイスケ君も、多分、
あなたと同じ気持ちだから。
大丈夫だよ。
どんなに、どんなに、
あなたが言うようにわたしが
『綺麗』でも『素敵』でも
タイスケ君が好きなのは
わたしじゃない。
あなただから。
「嗚咽で何言ってるか
わかんねぇ」
ハッ!!Συ
「タイスケ君!υ」
ここでそんな、雰囲気ぶち壊すようなこと言わないでよ!
と思って、わたしはまたハッとした。
わたしはタイスケ君を
男の子として好きなの?
……それはないな。
だって今、こんなに二人の幸せを願ってるんだし。
ましてやユカちゃんなんて、
今までまったく面識のなかった子なのに。