Short Lovers
「ね、ちゅーした?」
今まで『男なんて興味なし』とか公言してたのに、最近のナオミはもっぱら変わってガールズトークに積極的になった。
何があったんだろう……。
「ねぇ、最近ナオミ
なんかあったでしょ」
「えっ」
肩まで揺らしてびっくりするから、ユカもわたしも思わず吹き出しちゃった。
『クールだったのに可愛らしさがでてきたよな』って
わたしは男友達に、ナオミのことを聞かれるようになった。
恐らくこの子は今モテ期。
「得にないかな」
「秘密主義~」
「水くさいぞっ」
渇いた笑いを漏らすと、甘いチョコに手を伸ばした。
ちなみに、ナオミセレクトのお菓子にハズレはない。
「おいひ~!」
…それは今回にも言えることだった。
「…あのね、二人に
相談があるんだ…」
深刻な表情で切り出したユカに、わたしとナオミは顔を合わせる。