月と太陽の事件簿10/争いの樹の下で
警察は当初、製造工程でニコチンが塗られたとみて、メーカーを中心に捜査を始めた。
しかし捜査が進むにしたがって、事件の様相は変わってきた。
メーカーや自販機の管理会社に、不審な点がまったく見られなかったのである。
さらに捜査を進めるうちに、関係者の証言から驚くべき事実が判明した。
少年たちが買ったジュースは、事件直前まで売り切れていた。
自販機の管理を行なっている業者が、問題のジュースを補充したのは、少年たちがジュースを買う直前。
これは管理会社の業務記録にも残っている。
少年たちが同じジュースを買ったのなら、ジュースの製造年月日等は同じものになるはず。
しかし、4本のジュースの缶を詳しく調べたところ、1本だけ違うものが見つかった。
その1本こそまさに、ニコチンが塗られていた缶だった。
「これで事件の容疑者が絞りこまれた」
「ジュースを補充した管理会社の社員?」
「いいや」
達郎の言葉に秀昭は首を振った。
しかし捜査が進むにしたがって、事件の様相は変わってきた。
メーカーや自販機の管理会社に、不審な点がまったく見られなかったのである。
さらに捜査を進めるうちに、関係者の証言から驚くべき事実が判明した。
少年たちが買ったジュースは、事件直前まで売り切れていた。
自販機の管理を行なっている業者が、問題のジュースを補充したのは、少年たちがジュースを買う直前。
これは管理会社の業務記録にも残っている。
少年たちが同じジュースを買ったのなら、ジュースの製造年月日等は同じものになるはず。
しかし、4本のジュースの缶を詳しく調べたところ、1本だけ違うものが見つかった。
その1本こそまさに、ニコチンが塗られていた缶だった。
「これで事件の容疑者が絞りこまれた」
「ジュースを補充した管理会社の社員?」
「いいや」
達郎の言葉に秀昭は首を振った。