月と太陽の事件簿10/争いの樹の下で
なぜか、デート
そして日曜日。
見上げるほどの青空が広がる快晴だった。
達郎は待ち合わせの時間きっかりにT公園の噴水の前に立った。
T公園は地元では人気の憩いの場所だ。
緑豊かな広い敷地を持ち、公園内には池や川もある。
高台に登れば遊具も充実しているため、家族連れも多い。
達郎のいる噴水の広場にはベンチや丸テーブルが並んでおり、散歩途中の夫婦が体を休めたり、若いカップルが人目もはばからず見つめあったりしている。
夏になると噴水に飛び込む子供たちの歓声に広場は満ちるのだが、今はもう11月。
肌に寒さが染みてくる今の時期は、さすがに広場は静かだった。
達郎は時計を見て頭を巡らせた。
するとこちらに向かって歩いてくる人影を見とめた。
茶色のコートに白いセーター。
黒のミニスカートがいつもの清楚なイメージから外れていた。
同色のロングブーツもまた同様。
陽射しを受けて輝く栗色の髪は、染めてきたのだろう。
見上げるほどの青空が広がる快晴だった。
達郎は待ち合わせの時間きっかりにT公園の噴水の前に立った。
T公園は地元では人気の憩いの場所だ。
緑豊かな広い敷地を持ち、公園内には池や川もある。
高台に登れば遊具も充実しているため、家族連れも多い。
達郎のいる噴水の広場にはベンチや丸テーブルが並んでおり、散歩途中の夫婦が体を休めたり、若いカップルが人目もはばからず見つめあったりしている。
夏になると噴水に飛び込む子供たちの歓声に広場は満ちるのだが、今はもう11月。
肌に寒さが染みてくる今の時期は、さすがに広場は静かだった。
達郎は時計を見て頭を巡らせた。
するとこちらに向かって歩いてくる人影を見とめた。
茶色のコートに白いセーター。
黒のミニスカートがいつもの清楚なイメージから外れていた。
同色のロングブーツもまた同様。
陽射しを受けて輝く栗色の髪は、染めてきたのだろう。