月と太陽の事件簿10/争いの樹の下で
達郎はその人物と視線を合わせると頭を下げた。
相手は一瞬、驚いた顔をしたが、すぐにほほ笑み返してきた。
「あたしが来るってわかってたみたいね」
この問い掛けにうなずきながら達郎は言った。
「はじめまして【BOW】さん。【luna】です」
この挨拶に、佐伯由美はもう一度ほほ笑んだ。
「あたしが【BOW】だって何故わかったの?」
「確証があったわけじゃありません」
達郎はそう前置きしてから
「【BOW】を日本語にすると弓(ゆみ)。【ゆみ】と言えば…と連想しただけです」
「さすがね」
「佐伯先輩はどうして僕のことを?」
「【luna】って月でしょう?」
「安易すぎましたか」
「自分のこと私、だなんて言って性別不詳にしようとしてたしね。なんか引っ掛かったのよ」
「チャットは前から?」
「気晴しで、たまにね」
由美は茶目っ気たっぷりにウインクした。
「なんかいつもとイメージ違いますね」
相手は一瞬、驚いた顔をしたが、すぐにほほ笑み返してきた。
「あたしが来るってわかってたみたいね」
この問い掛けにうなずきながら達郎は言った。
「はじめまして【BOW】さん。【luna】です」
この挨拶に、佐伯由美はもう一度ほほ笑んだ。
「あたしが【BOW】だって何故わかったの?」
「確証があったわけじゃありません」
達郎はそう前置きしてから
「【BOW】を日本語にすると弓(ゆみ)。【ゆみ】と言えば…と連想しただけです」
「さすがね」
「佐伯先輩はどうして僕のことを?」
「【luna】って月でしょう?」
「安易すぎましたか」
「自分のこと私、だなんて言って性別不詳にしようとしてたしね。なんか引っ掛かったのよ」
「チャットは前から?」
「気晴しで、たまにね」
由美は茶目っ気たっぷりにウインクした。
「なんかいつもとイメージ違いますね」