月と太陽の事件簿10/争いの樹の下で
はじめ馬場に手渡したジュースは馬場の手から離れているのだった。
達郎は椎名がジュースを落としたことにも注目してみた。
椎名は天堂と、由美を巡っての遺恨がある。
密かに天堂を狙ったと考えてもおかしくはない。
馬場からジュースを受け取り、わざとジュースを落として毒を塗ったジュースとすり替え…。
達郎はここまでメモした時点で毒付きジュースが天堂に渡らないことに気付き、この案に傍線をひいて消した。
では馬場の自演か?
タバコを吸うのは馬場だけだというのを思い出しながら想像してみる。
ニコチンを口にした際の致死量は、わずか0.06グラム。
自分に害が及ばない程度の量を調節するならば、自演が一番だろう。
しかし達郎は再度舌打ちした。
馬場には自演をする理由がなかったからだ。
おまけに馬場は天堂からジュースを受け取った直後にジュースを飲んでいる。
自演する理由があったにせよ、どんな早業でニコチンを塗ったのか?
達郎は椎名がジュースを落としたことにも注目してみた。
椎名は天堂と、由美を巡っての遺恨がある。
密かに天堂を狙ったと考えてもおかしくはない。
馬場からジュースを受け取り、わざとジュースを落として毒を塗ったジュースとすり替え…。
達郎はここまでメモした時点で毒付きジュースが天堂に渡らないことに気付き、この案に傍線をひいて消した。
では馬場の自演か?
タバコを吸うのは馬場だけだというのを思い出しながら想像してみる。
ニコチンを口にした際の致死量は、わずか0.06グラム。
自分に害が及ばない程度の量を調節するならば、自演が一番だろう。
しかし達郎は再度舌打ちした。
馬場には自演をする理由がなかったからだ。
おまけに馬場は天堂からジュースを受け取った直後にジュースを飲んでいる。
自演する理由があったにせよ、どんな早業でニコチンを塗ったのか?