となりの席の上田くん。


そろそろ帰るか、
と言って席を立った時には
すでに10時近くなっていた。


レジを素通りする舜に
慌てていたら、

とっくに済ませた、
と振り返りもせずに言われた。


「い、いつの間に!?」

「さあ?」

「さあ!?」


こんな時までも
"さあ"で通す気なの!?


「てゆーか
さっきのネックレス
すごい高いヤツだよね!?」


それだけでも充分なのに
さらにご飯までおごってもらうなんて!



なのに舜ときたら……


「値段なんて、
そんなのいちいち覚えてない。」


数万円はするだろう
ネックレスの値段を
覚えてないってどうして!?

と思ったら

カードで買った、

……らしい。
しかも自分専用の……。

カードの色は何となく
恐ろしいから聞かなかったけど、

やっぱり舜はお金持ちみたい。




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