雪待ち恋




「三年前…、杷琉と別れた後、気付いたら病院のベッドの上だった。」



思い出すように笑って、柊くんは続けた。






「その病院、案の定外国でさ。リハビリとか…色々してたら三年経っちゃって。やっと日本に帰ってこれたのが今日で…。」






「そ…なんだ…。」



私の声は震えていた。








「一番最初にここに来たんだ。そしたら…雪が降ってて…、杷琉がいた。」









話し終えた後、柊くんは優しく笑った。










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