電光石火×一騎当千
──ラッキーなワケがない。
少女の話によると、彼女は元々この辺りの住人ではなく、旅の芸人一座の一員で諸国を巡っていたらしい。
三月ほど前にこの辺りを通りかかった一座は山賊に襲われ──
コハルを除く座員は全員撫で斬りにされた。
明るく振る舞ってはいるものの、一人山賊に生きたまま捕まって、若い娘がこれまで雑用や小間使いの真似事だけさせられていたとは考え難い。
散々男たちの慰みモノにされたであろう事は容易に想像がつく。
想像を絶する辛い目にあっただろうに。
全く酷い世の中だ。
狂ってる……!
健気に笑ってみせる少女の姿に、はあ、とカミナルは溜息を吐き、
「うーん、俺が全身全霊で慰めてやりたい」
タイホウがニヤニヤしながら不謹慎な一言をボソリと呟く。
銀髪の下の、全く悪びれた感のない顔に
「死ね」と再びカミナルは絶対零度の言葉を浴びせた。
少女の話によると、彼女は元々この辺りの住人ではなく、旅の芸人一座の一員で諸国を巡っていたらしい。
三月ほど前にこの辺りを通りかかった一座は山賊に襲われ──
コハルを除く座員は全員撫で斬りにされた。
明るく振る舞ってはいるものの、一人山賊に生きたまま捕まって、若い娘がこれまで雑用や小間使いの真似事だけさせられていたとは考え難い。
散々男たちの慰みモノにされたであろう事は容易に想像がつく。
想像を絶する辛い目にあっただろうに。
全く酷い世の中だ。
狂ってる……!
健気に笑ってみせる少女の姿に、はあ、とカミナルは溜息を吐き、
「うーん、俺が全身全霊で慰めてやりたい」
タイホウがニヤニヤしながら不謹慎な一言をボソリと呟く。
銀髪の下の、全く悪びれた感のない顔に
「死ね」と再びカミナルは絶対零度の言葉を浴びせた。