素直になることの大切さ

「ねぇ。君も無理やり参加させられたの？」


「え？いや、違い…ます。」


自ら進んで参加したことが何か恥ずかしく思えてきた。



「そう。」


「あの、私、鈴木沙弥って言います。あなたは？」


勇気を振り絞って会話を続けようとした。


「梅田海翔。」


「“かいと”って変わったお名前ですね。どんな字を書くんですか？」


「海に飛翔の翔。」


「へぇ。何か綺麗なお名前ですね。私なんか平凡で…。」


「ふぅん。」


会話があまり続かない雰囲気に沙弥は気まずさを感じずにはいられなかった。