素直になることの大切さ
「ねぇ。海翔。私、今度の日曜日にデートして欲しいの。」


座ってくつろいでいる海翔に近づき、後ろから抱きついた。


「離れて。日曜日は無理。他の人間を誘って。」


「だったら、別の日でもいいわ。ねぇ。お願い…。」


耳元で囁きながら、積極的に誘う女性。


「嫌だ。いい加減にしないと許さないよ?乃衣。」


「えー!?いいじゃんかー!海翔のケチ!!」


ベーッと舌を出して勢いよく出て行った。


ふぅっとため息を一つもらす海翔。


その表情は曇っていた。
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