素直にカエル2 ~先生と夏休み~
「あっ!先生っ!ストップして!」
学校を出てすぐの信号
人通りがまばらな道にぽつりと人影が見えた
「ど、どした?」
「あれ…理奈じゃない?」
私は戸惑う先生を車に残し、外に出た
「理奈っ!!」
「……南?」
俯いていた顔をあげたのはやっぱり理奈だった
「何してんの!?こんな時間に…」
「別に。散歩だよ」
「散歩って…。制服で?」
理奈は明らかに家に帰った様子はなかった
「今、先生と帰ってるんだけど、理奈も一緒に帰ろうよ。寒いでしょ?」
私は理奈の手を握った
その手は驚くほど冷たかった