素直にカエル2 ~先生と夏休み~
「別に…理由なんか」
「嘘。あんた何を隠してんの?何を強がってんの?」
理奈ちゃんはオレの中にある気持ちに気づいてたんだ
でも、こんなこと言ったら『情けない』って思われるよな
「だから…別に何も…」
「そんなにうちに話したくない?」
…へ?
「り、理奈…?」
「そうか、そーか。うちじゃ役に立たないのね。いいよ。どうせお節介な幼なじみだよ。」
理奈ちゃんは一人でつぶやきながらベッドから立ち上がる
役に立たないなんてことない
でも、今のオレの気持ちを言ってしまったら、北海道で作り上げた『強いオレ』が無くなっちゃうんだ
「理奈…」
「翔太なんか…大キライ」
オレはまた大切なものをひとつなくした