続・憂鬱girl

今日は日曜日。ゆっくりする筈の休日は土曜日の夜、春兄がこの人を連れて帰ってきた事で強制的に予定変更した。


「今日は図書館に行ってきます。」


試験前のこの時期。反論は許しません。


「あ?勉強?俺が教えてやるっつってんだろが」

はい、出ました。この人。さっきの丁寧口調な彼と同一人物です。猫被ってる?いいえ、そういうわけでもなくて、ママさんもきちんとこの人の本性は知ってます。それでも尚、『ワイルドで素敵じゃないのっ!!』と言い放つんです。朝のあれは、何ていうか、もうひとつの行事みたいなもので、春兄曰わく『優等生プレイ』だそうです。もう、ここまでの境地に入ると理解出来ません。というか、したくないです。



「おいっ、わかったのか?」



低いのに耳障りの良い聞き入ってしまいそうなその声は、不機嫌にあたしに向けられた。


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