続・憂鬱girl
天咲秋人は、一瞬、スッと整った眉を片方だけあげて、あたしはその深い色の瞳を見つめるんじゃなかったと後悔する。
だって
「…何、顔赤くしてんだ?」
口元をクッと上げる魅力的で悪魔的に色気のある仕草。
捕まったら、
「何、期待してんだ?やらしー奴」
…逃れられない。
「そ、そんな、そんな事言ってないですっ!」
あたしはキッと彼を睨みつけた。
全く、全く怯む様子のない彼はそれはそれは艶やかに笑って
「そうか。じゃあ教えてやるから、来い」
耳元で甘く囁く。
何を?
と突っ込みたくなるあたしはすでに侵されてる。
天咲秋人は腰の抜けたあたしを軽々抱きかかえて、そのまま有無を言わさず階段を上った。