続・憂鬱girl

悔しいけどこの人はかなり頭が良い。いや、あたしだって馬鹿じゃないです。だけど、レベルが違うのは確実で、



「おまえは約分の仕方も分かんねーのか」



初歩的過ぎる間違いを指摘するこの人に小さく「…すいません」なんておどおどして。



「おまえは成績悪くねーけど、もっと勉強しろ。」


「でも志望校は確実です」


うちの高校は進学高で既に受験の準備を始めている。この間の模試はA判定だったし。



「おまえ何余裕持ってんだよ。星条甘くみんなよ」


…は?


「どこのガッコの奴も早い内から受験だけに頭向けてるよーなレベルなんだからな。つーか、おまえ受かんなかったら、俺の夢が砕け散る。アホ面してねーでさっさと勉強しろ」


スラスラと放ったこの人の言葉に、根本的に突っ込みたい所が満載過ぎて頭が痛い。


< 9 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop