粉雪-3年後のクリスマス-
「だけど、さ…」

「……ねぇ?」


 言いづらそうに、二人の女の子は顔を見合わせる。

俺はゴクリとつばを飲み込み、さらに釘を刺す。


「何か、少しでも知ってることを教えてほしいんだ」



 ──信じて疑わない、


 純真無垢な君へ。



「小中くんって──…」



 どうして、俺だったのか。

 なぜ、君は電話をかけたのか。





 店の窓からチラリと光るものが見えた。

身を切るように寒かったのは、きっとそのせいだ。



.
< 40 / 54 >

この作品をシェア

pagetop