【完】晴 時々 雨
目を丸くした谷君は
再びわたしを抱きしめた
「ずるいよ…」
消え入りそうな
谷君の声
「これ以上…好きにさせないでよ…」
谷君が
優しく髪をなでてくれる
大切なものを
守るように
「ハルちゃんが好きだよ…。
ハルちゃんのことがかわいくてしょうがないんだ。
大事で、大事で、
たまらないんだよ…」
谷君…
優しい声が
優しいぬくもりが
わたしを包む
わたしだって
愛おしくてたまらないよ
「大好きなの…
きっとこれからも、もっともっと好きになるよ」
そう
気持ちは大きくなるばかりで
わたしはずっと
谷君を好きになり続ける