【完】晴 時々 雨



「…なによ…」



え?



…笹川さん?



「みんなして、ハルちゃんハルちゃんって…。

なんでコイツばっかり大事にされてんの?

地味で、たいしてかわいくもないのに…

なんでよりによってこんなヤツ…

なんで福岡君がこんなヤツかばうのよ!」



笹川さんの目は

みるみるうちに涙でいっぱいになって



それでも

口は止まらずに



一気にまくしたてた



わたしを睨みながら






わたし…

そんなふうに思われてたの?



谷君と付き合ってから

陰口を言われるのには

慣れたつもりだった



でも



平気なふりをしてただけだったんだ



面と向かって言われたら

こんなに傷付くなんて






わたし

想像もつかなかった


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