【完】晴 時々 雨
やめて…
わたしは
心の中で叫んでいた
谷君にさわらないで…
わたしの彼氏にさわらないで
わたしの彼氏を
そんな目で見つめないで
わたしの
谷君に…
「そのまんま、だよな」
え…?
谷君
今
なんて言ったの?
「おい、それじゃあ…」
潤が口を開く
「ハルちゃんより
サツキの方が大事ってことかよ」
ドクン
心臓が跳ねる
やだ…
聞きたくない…
「どっちが…って
比べるものじゃないからなぁ」
その場の空気に不釣り合いの
谷君の軽い口調
「ハルちゃんのことは
もちろん大事だけど…
雨宮が辛い時は
そばにいてやんなきゃ」
なに…それ…
意味…わかんないよ