【完】晴 時々 雨



「くそっ…どうなってんだよ…」



潤がため息混じりにつぶやいた



「…そ…よね…」



わたしは

ふらふらと

サツキちゃんのもとへ

足を進めていた



「うそだよね…?」



サツキちゃんの腕をつかむ



でも

サツキちゃんは

冷たい目でわたしを見下ろして



「ウソついてどーすんのよ」



さらりと

言ってのけたんだ



そして

わたしの手を振りほどき

イライラしたように

髪をかきあげて



言った



「ったく…

セックスくらい

なんだっていうのよ」



「……っ!!」



わたしの頭に

カッと血が上り






パンッ






はじけるような音と共に

わたしの右手が

熱くなるのを感じた



わたしは

サツキちゃんの頬を

思いっきり叩いていた


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