【完】晴 時々 雨
「谷君…ずるいよ…」
わたしだって
別れたくなかったよ…
わたしだって
谷君のこと
すごく好きだった
こんな結末望んでなかったよ…
「好きだからこそ許せないことってあるんだよ…?」
いくら許そうとしたって
それは
谷君を好きな気持ちを
ごまかすことにしかならない
好きな気持ちが大きければ大きいほど
独り占めしたくなる
他の人を見ないでほしいと思う
裏切られた時の傷は
深くなる
「わたし谷君のそばにいると
もっともっと傷付くことになるんだよ…。
これ以上好きになるのは怖い…。
でも嫌いになんてなれない…っ」
矛盾した気持ちがぶつかる
自分でも
何が正しいのか
わからないよ…
わたしは
両手で顔を覆った