【完】晴 時々 雨
「いやっ…相沢くん!」
わたしの目の前で
相沢くんが机に倒れこむ
何が起こったのか
すぐにわからなかったけど
潤が再び相沢くんに掴みかかった時
相沢くんが
潤に
殴られたんだって
わかった
「やめてっ!潤!お願い、やめて!!」
わたしは夢中で
潤の腕にしがみついた
正気を失った潤は
ものすごい力でわたしを振り払ったけれど
「うっ…」
払い飛ばされた拍子に
机に背中を強く打ち付けたわたしが
思わず上げたうめき声に気付き
我に返った
「あ…」
潤は
うろたえた様子で
自分の手をわたしを交互に見た
「俺…ごめん、ハルちゃん、ごめん!」
そう言って
わたしに手を差し伸べかけて
やめた
そして
こぶしをぎゅっと握り
唇をかんだ