【完】晴 時々 雨



潤はコーヒーを一口飲んで

口をうるおわせた



わたしもミルクコーヒーを

流し込む



いつもより

甘さがのどにからまって

ちょっとのどが痛い



「俺は谷と一対一でやった。

マジで強かったよ、谷は。

でも俺も負けてなかった」



そこで潤は苦笑いを浮かべ



「まぁ、あいつらがダメージ与えてくれてたから

互角にやれただけなんだけどな。

力では圧倒的に谷が上だ」



そこまで言うなんて…

谷君ってほんとに

ケンカ強いんだ



信じられないな



あんな可愛い笑顔

持ってるのに



「とことんやりあったなー。

あんな必死になったのは初めてだった。

それに、あんな楽しかったのも」



「たっ楽しい!?殴り合いが!?」



「倒しても倒しても起き上がってくる。

最初はぞっとしたけど

いつの間にかおかしくなってきてさ。

…俺も相当いかれてるな」



潤が笑いながらコーヒーを飲む



そ…そんな爽やかに言うセリフ!?



理解できない…



「潤も谷君も変っ!

ていうか変態!!」



わたしが興奮気味にそう言うと

潤は思いっきりふきだした



「変態って!まぁそうだけどさ」



ははっと笑う



どこまでも爽やかな潤が

なおさら変に見えるよっ


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