空 想 恋 歌
「…ごめんね?こんな暗い話して;気にしないでねっ」


あたしは、引きつる顔を駆使して笑顔を作った


「嘘笑い。」


「…」


「悲しい時は悲しいって言えばいい。」


「…っ」


全てを見透かされたような


でも優しい眼で隼はあたしを見た


「さっきの話、だけど。

菜々は自分のしたい事すれば良いんじゃ無いかな

自分の人生は君自身が決める事だよ」


まだ風が肌寒い春の夜


小さな公園で、君が言ったあの言葉に


あたしはどれだけ救われただろう


今、こうしているのも隼のお陰だよ?
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