バツイチの恋


「稲葉さん何で?
どうにもならへんって…」


「生徒の母親やから」


「えっ!?結婚してる人?」


「いや…バツイチ」


「それやったら独身やし
問題ないんやないですか?」


「そうかな?」


「…でどんな人ですか?」


「う~ん…いつも一生懸命
子供達のことや学校のこと
それに…」


俺はそこでグラスを持ち
一口飲んで考える


「それに…?」


大澤くんが聞いてくる


「話してるともっと話したい
そう思えるし…
彼女の明るさにホッとする」


「それって稲葉さんかなり
惚れてますやん」


「そうかな…」


「告白したらいいのに」


「いや…子供達の気持ち
考えると簡単には出来ひんわ」


「稲葉さんのことやから
子供達のことも好きなんでしょ」





< 105 / 132 >

この作品をシェア

pagetop