バツイチの恋
「稲葉さん何で?
どうにもならへんって…」
「生徒の母親やから」
「えっ!?結婚してる人?」
「いや…バツイチ」
「それやったら独身やし
問題ないんやないですか?」
「そうかな?」
「…でどんな人ですか?」
「う~ん…いつも一生懸命
子供達のことや学校のこと
それに…」
俺はそこでグラスを持ち
一口飲んで考える
「それに…?」
大澤くんが聞いてくる
「話してるともっと話したい
そう思えるし…
彼女の明るさにホッとする」
「それって稲葉さんかなり
惚れてますやん」
「そうかな…」
「告白したらいいのに」
「いや…子供達の気持ち
考えると簡単には出来ひんわ」
「稲葉さんのことやから
子供達のことも好きなんでしょ」