奇想
三
暗い道を私は歩いていた。
いくら月が出ているとはいえ街灯のない道は真っ暗だ。私の目は月明かりでものをはっきりと見られるほど精密にできていない。何か変なものがないか、おかしな人がいないか気を配りつつ、早足で歩いた。
しばらく歩いていると、電柱の下で一人の幼女がうずくまっているのが見えた。
声をかける。どうしたの、お母さんかお父さんはどこ。
彼女は上目遣いでじっとりとこちらを睨み、立ち上がって向こうへ駆けていった。
彼女が居たところには古ぼけたぬいぐるみが転がっていた。
いくら月が出ているとはいえ街灯のない道は真っ暗だ。私の目は月明かりでものをはっきりと見られるほど精密にできていない。何か変なものがないか、おかしな人がいないか気を配りつつ、早足で歩いた。
しばらく歩いていると、電柱の下で一人の幼女がうずくまっているのが見えた。
声をかける。どうしたの、お母さんかお父さんはどこ。
彼女は上目遣いでじっとりとこちらを睨み、立ち上がって向こうへ駆けていった。
彼女が居たところには古ぼけたぬいぐるみが転がっていた。