さよならの後に
―3年前私は奏と出会った

―バサバサバサッ

私の持っていた大量の資料が床にちらばった

その資料は、みんなの進路予定表だったので、急いで拾っていた

「あーもー、最悪じゃん・・・」

「資料、落としたの?

大丈夫か?」

「あ、ありがとうございま…」

この人、隣のクラスでいっつも騒いでる人・・・

確か、【相沢奏】

『俺は、メジャーに出て、活躍してやる☆』

とか、言ってる人…

「…桜坂学院 芸能科

…専攻 俳優・・・」

「何、勝手に読んでるのよッ!!」

また、親にも話してないのに…

「お前、役者になるの?!

すっげぇなッ!!」

まだ、決まったわけじゃないのに・・・

私の夢に、絶対なんてないのに・・・


「俺さ、野球でメジャーに出てぇ、とか言ってるけど、

何かしようってわけじゃなく、がむしゃらに部活してるんだ」

「ちゃんと行動を起こしてる、お前ってすげぇよ」

「応援するから、がんばれよ」

「俺は、相沢奏。」

「私は・・・」

「坂下ひなの」

え、何で知ってるの?

「ここに書いてあったから。」

「あー…」

「これから、よろしくな、坂下」

「うん。」

これが、奏との出会いだった






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