永遠の片想い
「だって、ダーツなんてあんまやらないし」


そう言って、私はふて腐れる。


「じゃあ、俺が教えてあげる」

「何だよ、シュン。俺には教えてくれないくせに、絵里奈には教えんのかよ」

「何、ミツル妬いてんの?」

「はぁ?妬いてねーし」


私よりもふて腐れるミっくんに、シュンくんはお腹を抱えて笑った。

何だかんだで楽しい時間を過ごし、お店を出た私達。


「あー楽しかった。久しぶりにこんな笑ったよ」

「そりゃよかった」


でも、楽しい時間ばかりが続くわけじゃない。


「あれ?なぁ、あれ佳祐とコータじゃね?」


ミっくんのその一言に振り返ると、そこには懐かしいとさえ思う愛しい佳祐の横顔が見えた。
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