永遠の片想い
「お前、三年のあいつと仲いいだろ?」

「あいつ?」

「名前なんつったかな…ほら、栗色の髪した」


私が仲いい三年なんて、一人しかいない。


「…ユキ先輩ですか?」

「あーそうそう。悪いんだけど、これ渡してきてくれ」


"頼むな"と言って手渡されたノートを、受け取る事が出来ない私。


「忙しいから無理だよ」


そう言い訳し突っ返したノートから、一枚のプリントが落ちる。


「渡辺先生、ちょっと手伝ってもらえますか」

「あ、はい!じゃあよろしくな」

「ちょっ、私忙しいって言ってんじゃん!」


渡辺は私の言葉なんて全然聞いてなくて、のんきに手を振りながら職員室を出て行った。
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