永遠の片想い
「誰と来てんの?」

「マリだよ。初めて会った時一緒にいた子」

「そっか」


やっぱりかっこいいな。

顔がタイプってのもあるけど、ふと見せる寂しそうな瞳にも惹かれる。


「ねぇ、佳祐」

「あ?」

「好き」


佳祐に逢うと、想いを告げずにはいられなくなる。


「はいはい」


そんな私の言葉を軽く流しながら、彼は手に持っていた携帯を開く。

そして、画面を私の方に向けた。


「なに?」

「偶然会えたから、ご褒美」


映し出された画面には、佳祐と繋がる唯一の情報。


「ほらよ」


嬉しさを隠し切れない私はポケットから携帯を取り出し、赤外線で番号とアドレスを交換した。
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