永遠の片想い

見送る背中に

あの日をきっかけに私はチカと仲良くなり、よく一緒にいるようになった。


結局、佳祐からのメールには返事を返せなくて。

かといって、向こうから連絡が来る事もなかった。


相変わらず目さえ合わさないマリと、たまに見かけるユキ先輩の後ろ姿には、今だ何とも言えない気持ちになるけれど。


「絵里奈ー!今日帰り暇ー?」


グランドで体育の授業をしていると、隣のクラスの窓からチカの声が響く。

思わず口の前で小さく人差し指を立てる私に、チカは言葉を続け、笑顔で手を振り叫ぶ。


「遊ぼー!」

「わかったから静かにってば」


必死にそう言う私なんかお構いなしに、叫ぶチカ。


「ねぇ、聞いてんのー?」
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