永遠の片想い
「うん。シュンくんは?」


私の言葉に"俺らも一緒"と、シュンくんは笑う。

かわいい笑顔は相変わらず子犬のようで、私もつられて笑顔になる。


「俺、クリスマスめっちゃ楽しみにしてっから」


見つめるその視線は、ひどく優しくて。

思わず"私も"と言いかけた声は、大音量のクリスマスソングによって掻き消されてしまった。



−−−−−……



「じゃあ、またね」

「ありがとう」


今日も、家まで送ってくれたシュンくん。

シュンくんは、知れば知るだけいい所ばかり見えて。

その存在は、まるで優しさから出来てるんじゃないかと思う程だった。


「やさしいよね、シュンくん」


そう言うと、彼は少し照れ臭そうに口を開いた。
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