永遠の片想い
「ありがとう。つけてみる」


私の言葉に嬉しそうに笑うと、さっき買った荷物を持ってくれたシュンくん。

携帯を鏡代わりに、ピアスをはめる。


「嬉しいな。本当ありが…」


そう言いかけた時、シュンくんの優しい指が耳にそっと触れ、私は思わず言葉を飲み込んだ。


「似合うよ」

「シュンくん…」

「てか、冷えちゃったね」


"ごめん"と呟き、彼は手を離す。

指先が触れた場所だけが熱をもったように熱くて、私は真っ赤になる顔を隠すようにマフラーに埋める。


「俺、まじで好きだから」


寒さか、それとも照れ隠しなのか。

鼻をすすりながらそう言うと、彼は真っ直ぐに私を見つめた。
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