永遠の片想い

願いが叶う木

「どこ行こうか」


そう言ってはしゃぐ彼の隣で、自然と私も笑顔になる。


「シュンくんはどこ行きたい?」

「クリスマスと言ったらやっぱ、あの噂のツリーでしょ」


昨日のオールからの流れで、私はシュンくんと二人で街に来ていた。

チカ達がよりを戻したのは、予想外だったけど。

どうやらミっくんも、ずっとチカを好きだったとか。


二人の幸せが、嬉しかったりする。


シュンくんと今日を過ごす事を決めたのは私だけど、二人で出かけるのは初めてで、この状況に何となく緊張する自分がいる。


そんな私を知ってか知らずか、シュンくんの足はやけに街に馴染む。

雪が降りそうな寒さの中、私は彼の後をただ歩いていく。
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